足利銀行は、4月から行内で運用を始めた対話型AI(人工知能)「ChatGPT」の具体的な活用案を行員から募集するコンテストを実施した。39件の応募があり、書類審査で特に有望と判断した6件について発案者が経営陣にプレゼンした。2024年度中に各案の実現性を検証し、業務への導入の是非を検討する。
8月に募集をかけ、本店14人と営業店23人の計37人から応募があった。1人で2件提案する職員もいた。書類審査では実効性や独創性のほか、ソフトバンクの協力も得て技術面からも審査した。
経営陣による最終審査に残ったのは融資審査や初対面の顧客との面談時の話題作りなど、現場の課題に沿った提案が多かった。優秀賞には広告制作業務で表現や文法を統一し、法律準拠などの必要要件を満たしつつわかりやすい内容にするプロンプト(指示文)を選んだ。
同行は情報漏洩を避けるため、行員が入力した情報は学習させず、外部のインターネット環境から切り離したクラウド上でChatGPTを運用している。精度向上のため、今後はまず顧客との取引情報など内部データとの連携を視野に入れている。
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