三井住友トラストグループが12日に発表した2024年4〜9月期決算は、連結純利益が前年同期比3倍の1328億円だった。株価下落による保有株の評価損に備えるための「ベア投信」の損失計上がなくなった反動が出た。投資家向け事業など本業も好調だった。
本業のもうけを示す実質業務純益は2%増の1695億円だった。資産運用や資産管理が関連する投資家向け事業が43%増えた。同日に記者会見した高倉透社長は「(指数連動を上回る成績をめざす)アクティブ型の投資など手数料を厚く取れる領域が伸びた」と語った。
好採算の貸し出しへの入れ替えの進捗や、個人株主の増加による証券代行の増収を受けて法人向け事業も14%伸びた。米国などの外国債券の運用が振るわなかった市場部門は53%の減益だった。
政策保有株の削減の新たな目標を提示した。29年3月末までに純資産に対する保有株の時価の比率を20%未満に抑える。24年9月末時点では47%だった。高倉氏は「結構なスピードで進む計画を立てたと認識してほしい」と述べた。
23〜25年度に取得原価ベースで5000億円から3500億円に圧縮する現行の目標に関しては、合意済みも含めると84%の削減を実現している。
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