九州フィナンシャルグループ(FG)は5日、2025年3月期の年間配当を前期並みとしていた従来予想から2円増やし1株あたり20円にすると発表した。日銀がマイナス金利政策を解除して預金利息の負担は増えたものの、貸出金利息が伸びるなどして業績見通しが改善したことを反映した。連結純利益の予想も期初の減益から増益へと上方修正した。
同日発表した25年3月期通期の連結純利益予想は前期比8%増の285億円。これまでは人件費やデジタル投資の増加などを見込んで同3%減の255億円としていた。純利益は、経営統合による特殊要因のあった16年3月期を除くと、実質的に過去最高となった前期の263億円を上回ることになる。
九州FGの担当者は上方修正の理由を「貸出金利息や株式等売却益が増える一方、信用コストが想定を下回る見通しのため」と説明する。九州FG傘下の肥後銀行と鹿児島銀行は10月1日から、貸出金利の基準となる短期プライムレート(短プラ)をこれまでの1.975%から2.125%と0.15%引き上げている。
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