大手銀行5行は31日、11月の住宅ローン金利のうち10年固定型を引き上げると発表した。指標としている長期金利の上昇を反映する。変動型の最優遇金利は、りそな銀行が0.1%低い0.39%にすると正式に発表した。変動型では新規顧客の獲得に向けた金利競争が続く。
11月の10年固定型の最優遇金利は、三菱UFJ銀行が今より0.01%高い1.12%、みずほ銀行が0.05%高い1.4%、三井住友信託銀行が0.12%高い1.495%に設定する。りそな銀行も0.11%上げて1.695%にし、三井住友銀行も0.1%上げて1.8%にする。
住宅ローンの金利は、長期金利に連動する固定型と短期金利に連動する変動型の2種類に分かれる。足元では契約者の8割近くが金利が低水準の変動型を選択するとされる。
大手行などでは基準金利から、借り手の信用力にあわせた優遇幅を割り引く形で住宅ローン金利を決めている。りそな銀行は11月から、変動型の優遇幅を0.1%拡大し、最優遇金利を0.39%とする。住宅購入者にとって魅力的な金利を提示し、顧客の獲得につなげたい考えだ。
りそな銀以外の4行は、11月からの変動型の最優遇金利を据え置いた。大手行は10月に基準金利を17年ぶりに引き上げたが、三菱UFJ銀行は優遇幅を拡大し、最優遇金利を0.345%のまま引き上げなかった。日銀が利上げに動くなかでも、低金利を提示して契約増を目指す銀行は今後も出てくる可能性がある。
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