握手する新谷頭取㊧と芦田取締役(秋田市の秋田銀行本店)

秋田銀行は25日、芦田晃輔取締役専務執行役員(52)が頭取に昇格する人事を発表した。6月25日に開く株主総会後の取締役会を経て正式に就任する。新谷明弘頭取は代表権のない会長に就く。芦田氏は全国の地方銀行の中でも最年少クラスの頭取として秋田県トップ銀行のかじを取る。

秋田市の本店で記者会見した芦田氏は「まずは中期経営計画の最終年度(2024年度)を走りきる。その後は30年度を見据えギアチェンジし、銀行を作りかえるくらいの気持ちでやっていく」と抱負を述べた。

芦田氏は企画部門が長く48歳で取締役に就くなど、早くから頭取候補の呼び声が高かった。これまで2度の中計策定の中核を担い、仕事に臨む姿勢は厳しいと定評がある。新谷頭取の信任も厚い。芦田氏は「取引先からの信頼や信用を守る。それ以外は少しでもよりよく変えていきたい」と強調した。

新谷頭取は交代の理由について、24年3月期に銀行の本業の黒字化が見込め、単体の純利益も45億円と目標の50億円に近づいた点を挙げた。地域の課題を解決し銀行の価値も高める事業が軌道に乗りつつあり、「若く柔軟な発想を持つ専務(芦田氏)に託し、局面を変えるタイミングになった」と語った。

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