独立系システム会社のキャピタル・アセット・プランニングは、2025年春をめどに生成AI(人工知能)を使った生命保険会社向けの文書チェックサービスを始める。営業店や代理店が作るパンフレットなどを対象とし、記載内容が法令や規定にのっとっているか自動審査する。確認作業にかかる労力やチェック漏れを少なくする。
保険募集に関わるパンフレットや広告物が対象になる。専用システムに文書データをアップロードすると、生成AIが法令や政府のガイドライン、保険会社ごとの規定・ルールを基に自動審査する。文量などにもよるが審査は数分で終わる。
例えば、ある募集文書で個人年金保険の控除について「所得税4万円まで、住民税2万8000円まで」と記載した場合、生成AIが「控除を受けるための具体的な条件が不明確」といった具合に指摘する。指摘を踏まえて担当部署が再確認して必要箇所を修正する。
保険募集の文書をチェックする場合、ガイドラインや約款から該当箇所を探し出すのに手間がかかる。生成AIを使うことにより「試算では作業時間を65%ほど減らせる」(担当者)という。まずは生命保険会社向けに展開し、損害保険会社などほかの金融機関への展開も検討する。
キャピタル・アセット・プランニングは1990年の設立。保険会社向けのシステム開発などを手がける。東京証券取引所スタンダード市場に上場している。
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