滋賀銀行は顧客の環境対応を促す商品を用意する(大津市の本店)

滋賀銀行は顧客の環境対応を支援する商品を相次ぎ取り扱い始めた。資金の使途を再生可能エネルギー関連の投融資に限る「グリーン預金」は、個人や法人から2025年3月までに円建てで100億円、米ドル建てで30億円を募集する。同行によるとグリーン預金について、円と外貨の両通貨建てで実施する地域金融機関は全国で初めて。

法人向けにはESG(環境・社会・企業統治)の取り組みを助ける「ESGローン〜未来よしステップ〜」の提供を開始した。二酸化炭素(CO2)排出削減など独自開発した18項目のESG評価から向上に努める2項目を顧客に選んでもらい、支援する。融資額は運転・設備資金の1000万円以上で、期間は1年以上とする。

グリーン預金の預入額は円建てが1000万円以上で、6カ月以上3年以内の大口定期預金。ドル建ては原則として10万ドル(約1400万円)超で、6カ月以上3年以内の外貨定期預金となる。預入期間が1年超ならば100万ドル以上を求める。適用金利は円建てが通常の定期預金と同じ店頭表示で、ドル建ては個別に決める。

集めた資金は太陽光・風力発電などの再エネ分野を対象とする投融資にあてる。預金者はこの商品を通じ、地球温暖化と関係があるといわれる最近の酷暑や豪雨の緩和に貢献できる。滋賀銀は主に法人の利用を想定しており、「企業が環境対応をアピールするうえで役立つ商品になる」とみる。

グリーン預金の使途や管理方法を定めた滋賀銀作成の「フレームワーク」によると、調達資金の通貨と投融資の通貨は一致させ、為替変動リスクを排除する。フレームワークは第三者評価機関の格付投資情報センターのセカンドオピニオンを取得した。

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