積水ハウスは昨年に続き、服装をビジネスカジュアルとした(1日、大阪市)

関西の主要企業が1日、2025年春入社予定の学生らを集めて内定式を開いた。アシックスは神戸市内の本社で従来の内定式にあたる「オンボーディング(組織への定着・戦力化)セレモニー」を開催。デジタル戦略を推進する姿勢を明確にするため内定証書は今年からデジタルで配布した。富永満之社長は「今後いろいろな投資をしていくし、グローバル展開も進める。チャンスはあるのでチャレンジを」とグループの内定者51人にエールを送った。

クボタがオンラインで開催した内定式には286人が出席した。外国籍の内定者は6人と前年から2人増え、大阪市の本社に出社し、真新しいスーツに身を包んで参加した。同社の海外売上高比率は8割に迫り、中途採用のほか新卒でも海外人材を増やしている。インドのプネ大学で機械工学を学んだガァウラウ・カイラス・カンブレさんは「農機に加えて水処理など環境問題にも挑戦していて魅力に感じた」と志望した理由を話した。

クボタに入社する予定のインド出身、ガァウラウ・カイラス・カンブレさん㊨と中国出身のキン・フェイインさん(1日、大阪市)

村田製作所は5年ぶりに京都府長岡京市の本社ホールで開いた。310人が参加して同社の技術を搭載したロボット「チアリーディング部」のパフォーマンス観賞などで交流した。戸井孝則執行役員は「社会課題解決やソリューションの開発を目指す村田製作所の取り組みを知ってほしい」と話した。

4月に米国の住宅会社M.D.C.ホールディングスを約7000億円で買収した積水ハウスは、大阪と東京で内定式を開催し計525人が参加した。人財採用室の大村宏明室長は「面接で海外赴任を希望する学生が例年より多かった」と採用活動への影響を明かした。

内定者にメッセージを贈る関西みらい銀行の西山和宏社長(1日、大阪市)

りそなグループが大阪市内で開いた内定式には計488人が参加した。関西みらい銀行の西山和宏社長は「皆さんの新しい力が地域や日本全体の課題解決につながると確信している」と語った。内定者の喜多優心さんは「地域や銀行の発展に貢献できる存在になれるよう精進したい」と抱負を述べた。

大阪ガスの内定式では内定者が「エネルギーや環境に関する問題に取り組みたい」など意気込みを語った

大阪ガスは大阪市内の本社で開いた式に70人の内定者が参加し、それぞれ「一日も早く業務を覚え信頼される社会人になりたい」「エネルギーや環境に関する大きな問題に取り組みたい」などと意気込みを語った。今井敏之取締役は「事業のフィールドは大きくなっており、皆さんのキャリアを広げていってほしい」と呼びかけた。

「ミキハウス」のブランドで子供服を製造・販売する三起商行(大阪府八尾市)が大阪市内のホテルで開いた内定式には、中国など10人の外国籍を含む21人の内定者が参加した。男子レスリングのパリ五輪金メダリストでミキハウスに所属する文田健一郎選手も参加し「今、取り組んでいることが本当に好きだという気持ちがあれば、つらい経験もきっとプラスの結果につなげることができる」とエールを送った。

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