日本経済新聞社は2日午後1時から、3メガバンクと大手証券2社のトップ5人による「金融ニッポン」トップ・シンポジウムを開きます。今年は「金利ある世界へ トップが占う相場の行方」と題して前半は国内外の政治情勢を踏まえた相場見通し、後半は海外戦略を含めたビジネスの行方を議論します。

シンポジウムに先駆けて三菱UFJフィナンシャル・グループの亀澤宏規社長、野村ホールディングスの奥田健太郎社長、大和証券グループ本社の荻野明彦社長、みずほフィナンシャルグループの木原正裕社長、三井住友フィナンシャルグループの中島達社長に個別にインタビューしました。

三井住友FG中島社長「日本経済、再成長あっての金利復活」

――金利ある世界に戻ることに伴う日本経済全体への影響は。
「日本経済がいよいよ再成長へ向けて動き出した。それがあっての金利の復活だ。企業のトップと会っても、みな自信を深めている。勝つための投資を考えており、前向きな資金需要も大きくなっている」…記事を読む

みずほFG木原社長「人事も、組織も、文化も変える」

――突然の社長就任から2年半。組織をどのように変えてきましたか。
「悪いことが起きた時に声をあげられる文化に変えようとしてきた。目指しているのは、社員一人ひとりが自由に建設的な意見を言って議論し、挑戦するカルチャーだ。意見を尊重しつつもベクトルを合わせるためにパーパスをつくり、社員に寄り添った人的資本経営を進めてきた」…記事を読む

大和証券G荻野社長「提携拡大、経営はスピード」

――社長就任後、矢継ぎ早に資本・業務提携を決めました。
「たまたま重なった。あおぞら銀行との提携は大和になかった融資や信託の機能を追加できるのが一つのメリットだ。あおぞら銀行もファンドラップなど大和の商品を提供できる。ウェルスマネジメントや不動産、M&A(合併・買収)、スタートアップの4分野で協業を目指していく」…記事を読む

野村HD奥田社長「世界のマネー、日本市場に向いている」

――世界のマネーの流れをどう分析していますか。
「この1〜2年で中国や日本、アジアを取り巻くお金の環境は大きく変わった。米中問題に伴う代替地として日本やインドなどに流れる大きな動きがあった。日本に来る投資家に理由を尋ねると、安全性や流動性の高さに加えてシンプルに株式も債券も不動産も安いからだと。円安も重なってさらに安く見えたのだろう」…記事を読む

三菱UFJ亀澤社長「日本経済成長へリスクとっていく」

亀澤宏規 三菱UFJフィナンシャル・グループ社長
――金利ある世界の影響をどうみますか。
「日本経済がようやく復活し大きく成長するチャンスではあるが、リスクテイクも意識する必要がある。今まで資本や資金にほとんどコストがかからなかったが、これからはリスクに見合ったリターンを上げる必要が高まる。企業は新しい事業機会を取りにいったり、家計もインフレに負けない資産づくりをしたりする必要がある。我々も融資するだけでなく課題解決に向けてさまざまな形で支援しないといけない」…記事を読む ◇「金融ニッポン」シンポジウム「トップが占う相場の行方」は10月2日(水)午後1時〜3時20分に日経ホール(東京・大手町)で開催します。オンライ視聴の申し込みはウェブサイト(https://www.nikkei.com/live/event/EVT240805003)で。
◇講師 亀澤宏規・三菱UFJフィナンシャル・グループ社長、奥田健太郎・野村ホールディングス・グループ最高経営責任者、中島達・三井住友フィナンシャルグループ社長、荻野明彦・大和証券グループ本社社長、木原正裕・みずほフィナンシャルグループ社長

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。