日銀の高田創審議委員は5日午前、「物価が見通しに沿って推移するもとで、堅調な設備投資や賃上げ、価格転嫁の継続など前向きな企業行動の持続性が確認されれば、その都度、もう一段のギアシフトを進める」と述べ、今後も段階的に利上げを進める必要があるとの考えを示した。
金沢市で開いた金融経済懇談会で講演した。日銀は7月の金融政策決定会合で追加利上げを決め、政策金利を0〜0.1%から0.25%に引き上げた。高田氏は「足元の実質金利は自然利子率を下回っており、政策金利引き上げ後も、緩和的な金融環境はなお継続している」との見方を示した。
米欧の経済・金融動向について「これまでの利上げが急だっただけに、その影響が時間を経て生じる場合、日本経済を下押しするリスクがある」と指摘。「金融政策スタンスの違いから金融市場に変動が生じる可能性もあり、当面は内外の動向を慎重に見守る必要がある」と話した。
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