USスチールのロゴ(AP=共同)
【ワシントン共同】バイデン米大統領が日本製鉄による鉄鋼大手USスチールの買収を正式に阻止する準備を進めていることが4日、分かった。米紙ワシントン・ポストなどが伝えた。買収を巡っては大統領選で民主・共和両党の候補とも否定的な考えを示しており、USスチールのデビッド・ブリット最高経営責任者(CEO)は「取引失敗による避けがたい結果を認識してほしい」と反発した。 買収には全米鉄鋼労働組合(USW)も反対している。11月の大統領選前に歩調を合わせて買収を阻止することで、組合票取り込みにつなげる狙いがありそうだ。日鉄、USスチールにとっては大型買収計画の実現が危ぶまれる状況となった。 カービー大統領補佐官は4日の記者会見で「大統領は一貫している。米国の鉄鋼会社は米国の所有であるべきだと考えている」と説明。報道内容への言及は避けた。 USスチールは4日、買収が成立しなければ「何千もの組合員の雇用を危険にさらし、米国の鉄鋼業が世界でより良い競争をする機会を奪う」とし、経営への打撃となると強調。
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