JR西日本が、同じ距離でも一部で料金の差が出る国鉄時代に作られた運賃体系を、来年春に見直す方向で調整を進めていることが22日、分かった。京阪神エリアなどで運賃体系を統一する。宝塚線などの一部区間では料金が引き下げられ、大阪環状線などでは引き上げられる見通し。JR西が運賃体系を見直すのは民営化後初という。関係者が明らかにした。
JR西では国鉄時代に作られた運賃体系が現在も複数残っており、利用者が多い都市部の区間では運賃が安く設定されている一方、郊外の区間は高めに設定されており、同じ距離であっても料金に差が出るケースがある。
例えば、営業距離がほぼ同じ区間でも、新大阪―神戸間が660円であるのに対し、宝塚線の新三田―尼崎間は680円となっている。ただ、宝塚線などは利用者が増えていることなどから、運賃を見直すこととしたという。
これにより、大阪環状線や京都線の一部では料金が引き上げられ、宝塚線、琵琶湖線などでは引き下げられる見通し。
運賃の見直しは、収益力の強化を図る狙いもあるとみられる。JR西は詳細を決めたうえで、国に申請する計画という。
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