TFXが8年ぶりに新通貨ペアを上場する

東京金融取引所(TFX)は2025年1月、外国為替証拠金(FX)取引の新しい通貨ペアを3種類上場する。金利が高い国や中国の通貨が対象で、ハンガリーのフォリントと円の取引などが加わる。新通貨ペアの取り扱いは8年ぶり。金利差で収益を得たい顧客のニーズに応える。

FX取引「くりっく365」で取り扱う。上場するのはいずれも対円でハンガリーのフォリント、チェコのコルナと中国の人民元のペア。ハンガリーとチェコは政策金利が4%以上と高水準で推移しており、高いスワップポイント(金利差収益)が狙える。

人民元は11年8月〜13年11月に上場していたが、取引量が限定的でいったん取りやめた。中国が人民元の国際化を進めていることで再上場を決めた。

FX取引は日本と海外諸国との金利差による円安進行が意識され始めた22年から急増した。金融先物取引業協会が集計したデータによると、22〜23年の店頭取引の金額はいずれも1京円を超えている。24年は1〜7月の取引金額は7600兆円超で、すでに21年の1年間の水準を超えた。

日銀は7月に追加利上げを決定し、政策金利を0〜0.1%から0.25%に引き上げた。だがハンガリー(6.75%)やチェコ(4.5%)とは大きな金利差がある。低金利の円を調達し、高金利通貨で運用して金利差収益を得る「円キャリー取引」に着目する個人投資家は多い。扱う通貨ペアの幅を広げることで、FX取引市場を活性化させたい考えだ。

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