インバウンド回復で航空機リースなどが好調

オリックスが5日発表した2024年4〜6月期の連結決算(米国会計基準)は、純利益が前年同期比38%増の867億円だった。インバウンド(訪日客)の回復で輸送機器や不動産運営、空港コンセッションの収益が伸びた。

旅客の増加と機体の需給逼迫で機体価格が上がっており、航空機リースの事業成長を引き続き見込む。

営業利益は前年同期比3.9%増の862億円だった。セグメント別では5部門で増益を確保した。保険事業が安定して収益を稼ぎ、投資マンションや事業投資先の売却も貢献した。前期に買収した中堅海運の三徳船舶も収益に寄与した。

オリックスは7月31日にパナソニックコネクトから業務用プロジェクター事業を取得すると発表した。山本和樹業務執行役員は8月5日の決算記者会見で事業譲渡完了が翌年度のため「収益貢献までは少し時間がかかる」と説明した。

こうした大規模なカーブアウト(事業切り離し)投資に本格的に着手する方針だ。外部から専門人材を採用するなど組織強化を図り、投資機会を探ってきた。

日銀の金融政策決定会合を受けた金利変動の影響について山本氏は「資産運用収益で十分カバーできる」と説明した。国内の金融事業は運用と調達の大半が変動金利で、金利上昇の影響は吸収可能とみている。

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