経済同友会の新浪剛史代表幹事(サントリーホールディングス社長)は2日の会見で、サプリメントの健康被害を起こした小林製薬の経営について「ここまで来ると、ガバナンス(企業統治)の質を上げないと話にならない。社外取締役の責任は大きいと思う」などと厳しい口調で批判を展開した。

経済同友会の新浪剛史代表幹事(資料写真)

 新浪氏は「質問が出ると待っていたが、出ないので私からどうしても申し上げたい」と会見の最後に切り出した。  小林製薬は今回の問題で創業家出身の会長、社長が辞任したが、小林一雅・前会長は特別顧問に就任し、月額報酬200万円と異例の処遇で会社に残った。  新浪氏は「どうしてこんな甘い体制を是としたのか取締役会の問題だ」と述べ、矛先を取締役会(8人)で半数を占める社外取締役に向けた。  「(サプリメント)産業にこれほどまでに迷惑をかけ、また経済界が強化してきたガバナンスについても海外にみっともないメッセージとなった」と指摘、経営を監視すべき社外取締役が機能しなかったことが問題の背景にあるとの認識を示した。(久原穏) 

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