店頭に並んだ卵のパック(浅野英介撮影)

鶏卵の卸売価格が、昨年のピーク時から約4割下落している。鳥インフルエンザの感染拡大による供給難で一時高騰していたが、農場での生産が増えたことが一因だ。ただ、供給難で鶏卵の使用が大幅に減った加工向けの需要回復が遅れているとの指摘もあり、価格がさらに下がる可能性もある。

JA全農たまごによると、鶏卵の卸売価格(東京地区、Mサイズ基準値)は、5年4月と5月の月平均が1キロ当たり350円で比較可能な平成5年以降で最高値となった。その後は落ち着き、今年3月は211円となった。近年の3月の月平均は、令和3年が220円、4年は195円、昨年は343円だった。

農林水産省の関係者は「採卵鶏の再導入が進んだことや、減少した加工用の需要が回復していないことから価格が下がった」と説明する。

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