高温による農産物や農作業への影響が深刻化している。今年はサクランボが不作となる見通しで、梅も収穫量が大幅に落ち込んだ。消費者にとっては商品価格の値上げが懸念される。さらに、農作業中の熱中症の死者は7~8月が多く、猛暑が襲う中で、農林水産省は水分を補給し単独での作業を避けるなどの対策を呼びかけている。 農産物には昨年、記録的な高温による影響が広がった。今年も猛暑が始まっており、農水省は品目ごとの対策を促している。 すでに影響が出ている果樹もある。農水省によると、サクランボは収穫量が減少し、気温が高かった影響で実がくっつく「双子果」が多く発生。通常であれば規格外のため出荷しないところ、一大産地の山形県では特別に出荷する対応を取った。暑さが続いたため、木になった状態で熟し過ぎるなど収穫のロスも多いという。 暖冬も関係している。農業総合研究所によると、梅は歴史的不作で、5月の収穫量は前年同月比で44%減。一大産地の和歌山県では主力品種が早く開花したため、受粉を担うミツバチが十分に活動できなかった。
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