厚生労働省

 厚生労働省は配偶者の死亡に伴って受け取る遺族厚生年金の男女差を是正するため、子どものいない20~50代の男女が受給する場合、5年間の有期給付とする方向で調整に入った。関係者が24日、明らかにした。子どもがいない場合に配偶者を亡くした妻は30歳以上であれば生涯にわたって支給されるのに対し、夫は60歳にならないと支給されないといった差がある。  共働きが増える中で見直しが必要と指摘されていた。来年の通常国会で制度改正の関連法案を提出する方針。  遺族厚生年金は男女別や子どもの有無で受給要件が分かれている。子どもがいる場合は男女差は事実上ない。子どもがいない場合、夫の死亡時に妻が30歳以上であれば生涯にわたって支給される。30歳未満の妻は5年間の有期給付だった。夫は55歳で受給権が発生し、60歳から支給される。  見直し案では、60歳未満の夫は5年間の有期給付の対象とする。60歳未満の妻も有期給付に統一し、対象年齢(30歳未満)を数十年かけて段階的に引き上げていく。一方で現在受給している人は見直しの対象外とし、生涯給付を維持する。


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