金融庁は10日、公的資金の返済延期を協議しているきらやか銀行の経営支援やモニタリングを担う特設チームを庁内に設置したと発表した。同行は貸倒引当金の増加などに伴い2期連続の最終赤字に陥っており、9月に期限を迎える公的資金の返済めどがたっていない。より踏み込んだ経営支援を行うことで、経営再建を後押しする。

地域銀行経営モニタリング・アドバイスチームを設置した。同行の親会社であるじもとホールディングスは6月の株主総会で、公的資金の注入に合わせ発行した優先株への無配を決め、国が議決権の63%を握る状態にある。きらやか銀行は7月9日、西塚英樹取締役が9月に頭取に昇格する人事を発表しており、金融庁は新たな経営陣に経営アドバイスなどを行う。

チームには民間から東日本銀行の大石慶之会長を招き、きらやか銀行の取締役会にもオブザーバーとして参加する。過去には一時国有化された足利銀行やりそな銀行に経営監視チームを設置したことがあるが、「今回は経営のモニタリングと支援を行うことが目的で位置づけは異なる」(金融庁)としている。

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