武蔵野銀行は新たな人事制度を導入した。業務の生産性を高めつつ、組織を中長期的な視点で成長に導く人材を登用できる評価制度を設計する。営業や企画など、行員の適性や専門性を生かしたキャリアを選択できるコースも設ける。同行が人事制度を全面改定するのは9年ぶり。

武蔵野銀行は人事制度を改正した

3つの軸(キャリア形成、昇進や給与などの処遇、人事評価)で刷新し、行員の働きがいなどを高められるようにした。キャリア形成については、事務などを担う特定職と総合職の区分を廃止した。「営業」「デジタル」「リスク管理」など8つのキャリアルートを設定。行員が自律的にスキルや人脈を形成する際の指針にしてもらう。

優秀な人材を定着させるため、処遇も見直す。若手を中心にベースアップにつながるように給与テーブルを見直す。シニア層についてはこれまで、所定の年齢に達すると給与が下がる仕組みだったが、今後は役職などに応じて給与水準などを維持する。

人事評価では従来、営業成績などの業績面、およびそこに至るプロセスなどを人事評価の対象としていた。10月から運用する評価制度では、後輩などの人材育成、多様性に配慮した働き方など、同行の成長につながる組織貢献度も基準となる。

武蔵野銀行は「銀行の長期安定的なビジネスモデルはなくなりつつある。変化に柔軟に対応するための人材が欠かせない」としている。

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