16日のニューヨーク外国為替市場の円相場は対ドルで下落し、一時1ドル=154円79銭と1990年6月以来、約34年ぶりの円安ドル高水準を付けた。米長期金利が上昇し、日米の金利差拡大を意識した円売りドル買いが優勢となった。
午後5時現在は、前日比46銭円安ドル高の1ドル=154円68~78銭を付けた。ユーロは1ユーロ=1・0614~24ドル、164円16~26銭。
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が、物価上昇率が目標の2%に向かうとの確信を得られるには「予想されていたより時間がかかる可能性が高い」と発言した。このため利下げ開始が遅れるとの観測が強まり、米長期金利の指標となる10年債利回りは一時4・69%台と昨年11月以来の高水準を付けた。
FRBのジェファーソン副議長が必要なら金融引き締め姿勢を長期間維持すると発言したことも円売りドル買いを後押しした。ただ、日本政府・日銀による為替介入への警戒感も強く、1ドル=155円が近づくとドル買いの勢いが弱まった。(共同)
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