衆院決算行政監視委で答弁する日銀の植田総裁(17日)

日銀の植田和男総裁は17日の衆院決算行政監視委員会で「賃金上昇などを受けたサービス価格の緩やかな上昇が続いている」との見解を示した。「先行きもこうした傾向が続くとみているが、為替の円安や輸入物価の動向には注視していく必要がある」と言及した。

賃金と物価の好循環が続くとの認識を示す一方で、円安の進行に伴うコストプッシュ型のインフレの再加速を警戒する姿勢をみせた。

4月の消費者物価指数(生鮮食品を除く総合)は前年同月比で2.2%上昇した。前月の2.6%から鈍化したが、日銀の物価安定目標の2%を超える水準が続いている。

日銀は14日の金融政策決定会合で、国債買い入れの減額を決めた。

植田総裁は会合後の記者会見で円安について「最近の円安の動きは物価の上振れ要因であり、政策運営上、十分に注視している」と述べた。「動向や影響について毎回の決定会合でしっかりと点検し、適切に対応する」と強調した。

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