【ブリュッセル共同】中国製電気自動車(EV)の補助金に関する欧州連合(EU)欧州委員会の調査が大詰めを迎えている。欧州委は安価な中国製EVの普及で欧州の自動車産業が脅かされる事態を懸念。中国が不当な補助金を出して市場をゆがめていると判断すれば、対抗措置として関税を課す構えだ。中国側が報復措置に出る恐れがあり、摩擦激化は避けられない。  中国製EVを巡っては、バイデン米政権が制裁関税を強化すると発表。税率を従来の4倍の100%に引き上げる方針だ。日米欧の先進7カ国(G7)も、中国企業の過剰生産への問題意識を強めており、イタリアで13~15日に開かれるG7首脳会議(サミット)でも議論される見通しだ。  ロイター通信は、6月初旬の予定だった欧州委による調査結果の公表が、6~9日実施の欧州議会選挙後に延期されると報じた。選挙への影響を避けるためとの見方がある。欧州委は昨年10月から調査を開始。結果次第では、対抗措置として今年7月にも暫定的な関税を課す可能性がある。


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