金融庁(東京・霞が関)

企業が持つ技術力や成長性など企業価値を担保に設定して融資する「企業価値担保権」を盛り込んだ事業性融資推進法が7日、参院本会議で可決、成立した。金融機関が不動産や経営者保証といった債権保全に依存せず、企業の成長性を見極めて融資するように促す狙いがある。

事業性融資推進法は、企業の全資産に担保を設定することができるようになる。担保価値の保全のため、金融機関がより積極的に融資先企業への経営支援を行えるように促す。保有資産や経営実績の少ないスタートアップ支援や、後継者難に悩む企業のM&A(合併・買収)などに活用が期待される。

同法は2年半以内に施行する。担保の登記システムの整備、適切な利用を支援する機関の設立などを進め、事業者と金融機関が利用しやすい環境を整える。

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