米小売り大手ウォルマートの店舗=2023年2月、米ニュージャージー州(AP=共同)

 【ワシントン共同】物価上昇が沈静化しない米国で、小売り大手による食品の値下げ発表が相次いでいる。ホワイトハウスはバイデン大統領による価格引き下げ要求の成果だとし、その手腕を強調。バイデン氏は11月の大統領選に向けて家計支援の姿勢を示し、支持拡大につなげたい考え。  ただ企業の値下げは、バイデン氏の呼びかけに応じるだけでなく、インフレ疲れで売り上げが落ち込むのを避ける狙いもあるとみられる。  4月の消費者物価指数(CPI)は伸び率が3カ月ぶりに縮小したものの、前年同月比3・4%上昇と依然高水準だった。インフレが家計を圧迫しており、バイデン氏は食品などを幅広く扱うディスカウントストア大手「ターゲット」の最高経営責任者(CEO)らと会談し、対応を協議していた。  ターゲットは今月20日、牛乳、パンといった食品や日用品など約5千品目の価格引き下げを発表。例えば冷凍ピザは4ドル19セント(約650円)から3ドル99セントに値下げを決めた。ライバルの「ウォルマート」も約7千品目を値下げしたと明らかにした。


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