植田総裁は米国経済の先行きをG7で議論する意向を示した(23日、イタリア・ストレーザ)

日銀の植田和男総裁は23日、主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議に出席するため訪問中のイタリア・ストレーザで記者会見を開いた。世界経済について「米国経済のソフトランディング(軟着陸)が完走するか、うまくいかないのかが最大の焦点だ」と語った。同日から始まる会議で議論する意向を示した。

日本経済の認識については「4月の金融政策決定会合の時点から大きく変わっていない」と語った。

2024年1〜3月期の実質GDP(国内総生産)は2四半期ぶりのマイナス成長だった。植田総裁は一部の自動車メーカーの生産・出荷の停止やインフレ圧力の残存が個人消費などを下押ししたとしたものの「もともと予想された動きだった」と述べた。

4〜6月期以降については「名目賃金の上昇で(物価変動の影響を除いた)実質所得に上向きの力が働くことから持ち直す」と話した。車の出荷停止の影響は改善し、輸入価格の上昇に伴うインフレ圧力は低下するとの見通しも示した。

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