第一生命ホールディングス(HD)が15日発表した2024年3月期の連結決算は、純利益が前の期比85%増の3207億円だった。第一生命保険で新型コロナウイルス関連の給付金の支払いが減少した。株主還元の原資となるグループ修正利益は87%増の3193億円だった。
連結保険料等収入は13%増の7兆5263億円だった。海外金利の上昇によって、傘下の第一フロンティア生命保険で外貨建て保険の販売が伸びた。新たに獲得した契約から得られる保険料はグループ全体で28%増えた。23年度に支払った新型コロナによる給付金は国内グループ全体で約180億円で、22年度の約1100億円から減少した。
24年3月期の1株あたり配当金は前の期比27円増の113円とする。25年3月期通期の業績予想では、第一フロンティア生命の保険料等収入の減少を要因として連結経常収益が19%減る見込み。グループ修正利益は傘下の米プロテクティブの利益回復により、6%の増益を見込む。
新たに獲得した契約が将来生み出す利益を示す「新契約価値」と呼ぶ数値について、25年度に導入される新規制を見据えて算出方法を変更した。新基準での24年3月期のグループ新契約価値は545億円と、23年3月期の777億円から減少した。第一生命HDの和田京子執行役員は「新契約価値については課題が残った」と話した。
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