少子高齢化で経営の後継者探しが課題となる中、みずほ信託銀行が事業承継のコンサルティング事業を強化する。2024年は日米の金利政策が変化し、資産管理を手がける信託銀行の役割が強まる。4月に就任した笹田賢一社長(55)は「税務や会計、法務などの高い専門性のさらなる質の向上を図り、みずほグループ内の”承継のみずほ信託”を打ち出したい」と意気込む。(白山泉)

信託銀行の役割などについて話す、みずほ信託銀行の笹田賢一社長=千代田区で

 最近は仙台と福岡の支店長や大阪駐在の営業統括など現場を歩む中で、事業承継や企業価値向上に向けた相談など、社会課題や環境変化に対するサービスが順調に評価をいただいていると感じている。  事業承継の課題は大きく、小規模な会社だと継いでくれる人がそもそもいないことも多い。身内の承継が多かったが、今では社内の役員・従業員による承継(MBO)か、または企業の合併・買収(M&A)など社外人材への譲渡。廃業もあるかもしれないが、経営者の思いを酌んだ上で提案していく。200人いる継承コンサルタントの質をさらに引き上げ、それを本部で支えるサポートデスクの陣容を年度内に倍増させる。  信託銀行の役割は、高齢者を中心に資産の安心安全な管理運用をすることと、事業や資産を次世代につないでいくことだ。お客さまに感謝される、やりがいがある仕事だが、それは難しい。高い専門性に加えて、信頼に足る倫理観、豊かで柔軟な発想力をさらに高めていきたい。

オフショット 直近の大阪での単身赴任時代は、毎週、自宅から大阪城までの6キロをウオーキングして、帰りに買い物をしたりもしていました。

みずほ信託銀行提供



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