芝野虎丸十段(左)を破り、タイトルを奪取した井山裕太新十段=東京都千代田区の日本棋院で2024年4月30日午後5時34分、武内亮撮影

 囲碁の第62期十段戦五番勝負(産経新聞社など主催)の第5局が30日、東京都千代田区の日本棋院で打たれ、挑戦者の井山裕太王座(34)が芝野虎丸十段(24)に208手で白番中押し勝ちし、3勝2敗でタイトルを奪取した。井山新十段は6期ぶり6回目の十段獲得で、王座と碁聖を合わせて3冠に復帰。7大タイトル獲得数は60期となり、自らが持つ歴代1位の記録を更新した。芝野十段は防衛を果たせず、名人の1冠に後退した。

 終局後、井山新十段は「負けた2局はなかなかチャンスも作れず苦しい五番勝負だったが、最後は運が良かったとしか言いようがない。(7大タイトル60期については)一つ一つ積み重ねてこられて良かったと思う」と話した。【武内亮】

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