米海軍のデルトロ長官(左)から海軍公共奉仕功労賞を授与されたトム・クルーズさん=ロンドン近郊で2024年12月17日、AP

 大ヒット映画「トップガン」で主人公の海軍パイロットを演じてきた俳優トム・クルーズさん(62)に、米海軍から公共奉仕功労賞が贈られた。海軍が民間人に与える「最高の栄誉」。映画を通じて社会の認識や評価を高めたことが理由という。

 クルーズさんは、1986年公開の「トップガン」と、続編である2022年公開の「トップガン マーヴェリック」で海軍戦闘機のパイロットを演じた。撮影はいずれも海軍協力の下、実際の海軍航空基地などで行われた。

米海軍のデルトロ長官から海軍公共奉仕功労賞を授与されたトム・クルーズさん=ロンドン近郊で2024年12月17日、AP

 海軍は声明で「海軍の高度な訓練を受けた隊員と、彼らの職務中の犠牲に対する一般の人たちの認識と評価を高めた」と称賛し、その結果として80年代後半から90年代前半にかけて海軍パイロットの新規採用が急増したと紹介した。クルーズさんは「現役、あるいは退役した多くの海軍兵たちにとっての刺激の源になってこられたことをうれしく思う」などとコメントした。

 授与式は17日にクルーズさんが滞在する英ロンドン近郊で行われ、デルトロ海軍長官やクルーズさんらが出席した。賞状とメダルを受け取ったクルーズさんは、謝意を示し「人生において、とても真実だと私が思うことの一つは『人を導くとは、人に仕えることだ』ということだ。私の核となる信念であり、これを軍人たちの姿からも感じ取ることができる」などと語った。

 クルーズさんはこのほかにも、「7月4日に生まれて」(89年公開)では海兵隊員を、「ア・フュー・グッドメン」(92年公開)では海軍法務官を演じた。20年には海軍への貢献を認められて名誉海軍飛行士に任命されている。【ワシントン西田進一郎】

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