新しい関西将棋会館がグランドオープンし、公式戦のこけら落としとなる第83期名人戦A級順位戦6回戦で、初手を指す稲葉陽八段(左)。右は豊島将之九段=大阪府高槻市で2024年12月3日午前10時、北村隆夫撮影

 大阪府高槻市に建設された新しい関西将棋会館が3日、グランドオープンし、公式戦と女流棋戦の対局が始まった。一方、一般の将棋ファンが訪れる1階の将棋道場とオフィシャルショップでは、同市在住の福崎文吾九段(64)が一日道場席主と店長を務め、待ちかねた多くの将棋ファンを出迎えた。

 最上階(5階)の特別対局室では、豊島将之九段(34)と稲葉陽八段(36)が第83期名人戦順位戦(毎日新聞社、朝日新聞社主催)A級6回戦で対戦し、夜遅くまで熱戦が続いた。女流の第7期清麗戦予選で勝利し、新会館での白星第1号となった藤井奈々女流初段(26)は、終局後の取材に「旧会館ではデビュー戦も最後の対局も負けだったので、勝ちでスタートを切れたのはとてもうれしい。新会館は開放感がとてもある」と喜んでいた。

 一方、将棋道場では高槻市のマスコットキャラクター「はにたん」が第1号の会員証を作り、くす玉を割って祝った。福崎九段は「多くのファンが支えてくれ、まさかこんな日が来るとは」と感無量の表情だった。道場の一般の入場料(全日)は平日1200円、土日祝日は1500円。【新土居仁昌】

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