「ドゥチュイムニィ」などで知られるシンガー・ソングライター佐渡山豊のライブ「トラトラトラ」が12月8日午後5時半から、沖縄市民小劇場あしびなーである。今年の副題「真珠湾【攻撃】の日に生まれて」は、12月8日が佐渡山の誕生日(1950年の寅(とら)年)で、太平洋戦争の発端となった旧日本軍による米ハワイの真珠湾攻撃の日でもあることにちなむ。ライブを30年間支えてくれた仲間などへの感謝と、平和への思いを胸に、ステージに立つ。
真珠湾奇襲開始の暗号「トラトラトラ」を名付けたライブの発端は、いずれも寅年生まれの佐渡山、三上寛、友川カズキの3人が1994年に那覇市で行ったコンサート。全国的に活躍の場を広げたものの活動休止していた佐渡山に、仲間から「豊は歌っていないのか」と声がかかったことがきっかけだった。以来、遠藤ミチロウ、中山ラビ、PANTA(頭脳警察)らを迎えて、沖縄だけでなく東京や大阪でも開いた。「俺の歌を分かってくれて、言葉ではなく演奏で返してくれる仲間がありがたかった」と話す。
今年は石塚俊明、石井正夫、SwingMASA、国吉亮と共演。杉山清貴がVTR出演する。やりたい音楽を実現してくれると信頼を置くメンバーだ。
佐渡山は、沖縄の詩人・山之口貘の詩に曲を付けた「紙の上」を大切に歌っている。「検閲を避けて、『だだ だだ』と反戦を叫んでいる。今、歌うことで意味が深くなる」と話した。
入場料は前売り3500円。問い合わせはあしびなー、電話098(934)8487。(社会部・真栄里泰球)
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