明治時代に廃仏毀釈で談山神社(奈良県桜井市)と改称した妙楽寺の仏堂を買い取り、浄楽寺(同県橿原市)の本堂として移築した際の費用明細書が見つかった。大工への支払い、瓦代などのほか、進物として金平糖(コンペイトー)なども記されており、9月に刊行された「浄楽寺総合調査報告書」に掲載された。

 報告書を編集した文化財調査会社「ワーク」(橿原市)の山川均主任技術師は「各地でも同様な記録が見つかるきっかけになれば」と期待する。

 浄楽寺本堂は23年に国登録有形文化財となったが、登録に際しての資料調査で檀家惣代の大西甚吾さん(69)が自宅で「本堂再建入費勘定帳」などと記された記録を発見した。(共同通信)

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