岡山県北で開催されている「森の芸術祭 晴れの国・岡山」。開幕1ヵ月で約20万人が訪れる盛況ぶりです。会期が2週間余りとなった現地を中塚美緒アナウンサーが取材しました。

岡山県北12の市町村を舞台に12の国と地域から42組のアーティストが参加するこのイベント。会場の一つ、津山市では、展示スポットが10ヵ所あります。

(中塚美緒アナウンサー)
「25ヘクタールの広大で緑豊かな公園、グリーンヒルズ津山です。ここに展示されているのがエルネスト・ネトさんの作品「スラッグバグ」です。作品名を直訳すると、のろのろした虫、もしくはナメクジということになりますが…確かに見てみると形がそうみえますね。中に入ってみると…足が網に触れている感覚がとても柔らかくで気持ちいいです。座ってみると…なんだか落ち着きますね。時間がゆっくり流れている感じがします」

自然の緑と対比させるようにリサイクル繊維の網で作られた赤い曲線美。その網に包まれて鉢が宙に浮いています。物質と力など様々なものの間にある関係性をテーマにした作品で、多くの人が鑑賞しています。

(津山市内から来た人は…)
「中に入ったら、モチーフの1つ1つがよく見えて新鮮だった」

ここでは、県北を「味覚」で楽しむこともできます。地元のナシのコンポートとクリが使われたパフェです。

(中塚美緒アナウンサー)
「見た目も芸術作品のように美しいですね。クリがとっても大きくて贅沢です。ではいただきます…クリのまろやかさとやさしい甘さがたまりません。大人な味がします。口いっぱいに秋が広がりますね」

(ヒルズハウス津山 小野真佑さん)
「勝央町のクリ、蒜山のジャージー牛、県北の和ナシなどを使っているので、県北のオールスター食材。おいしかった、こんなの食べたことないと言ってくれている」

津山市のサクラの名所、鶴山公園も会場の一つ。歴史ある石垣に沿って進むとインドのアシム・ワキフさんの「竹の鼓動」が現れます。

(中塚美緒アナウンサー)
「まるで日本の竹細工のようです。竹の持つしなやかさには驚かされます」

内部には、叩くと音が出る「竹ドラム」が仕掛けられています。

(愛知から訪れた夫婦は…)
「とても人間が作ったと思えない、この巨大な造形物にびっくり。どうやって作ったのかと思った」

9月28日の開幕から10月25日までの来場者は延べ19万5106人。秋が深まるこれからは紅葉観光との相乗効果でさらなる来場が期待されています。

自然をベースにした現代アートによって県北ににぎわいをつくる新たな挑戦。後半は自然が生み出す「アート」の力も借り、最終日の11月24日に向かって走り続けます。

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