東京の落語界で活躍する春風亭柳昇一門による年に1度の「柳昇一門会」が7、8の両日、東京都北区の「北(ほく)トピア」つつじホールで開かれる。
柳昇さんは「大きなことを言うようですが、今や春風亭柳昇といえば、我が国では、私一人でございます」のあいさつで人気を取った。「カラオケ病院」「結婚式風景」などの新作で活躍した。国立演芸場(東京都千代田区)の開設や入場税の撤廃運動にも尽力した。2003年に82歳で死去した。
一門は40人以上の大所帯になる。柳昇さんを知らない孫弟子も多いが、仲のよさはよく知られている。なぜ結束が固いのか。直弟子の瀧川鯉朝さんは「そもそも柳昇の穏やかな気質を、直弟子が引き継いで、孫弟子に教えることで、穏やかな一門になったのではないか。柳昇は常日ごろ、仲良くすることがいいことだと話していた。他の一門からすると不思議かもしれません」と話す。
7日は新作の会。春風亭昇太さんに後輩たちが普段聞けない新作の作り方や戦略などを質問する「昇太の新作落語指南」のコーナーもある。
8日は、今年1月に88歳で亡くなった九代目春風亭小柳枝さんをしのぶ(トリビュートの会)。小柳枝さんを楽しく振り返るトークと、ゆかりのネタを一門が演じる。「小柳枝師匠は人格者であり、ネタ数も多く、私たち後輩はみな稽古(けいこ)を付けていただいた。そのネタを披露します」と鯉朝さん。両日とも午後6時45分開演。会場は王子駅下車。詳しくは「柳昇一門会2024」で検索を。【油井雅和】
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