医療機器開発の実話を基にした映画「ディア・ファミリー」(毎日新聞社など製作委員会)の完成報告記者会見が24日、東京都内で行われた。月川翔監督のほか、主演の大泉洋さんと妻役の菅野美穂さん、3人の娘を演じた福本莉子さん、川栄李奈さん、新井美羽さんの映画の中の5人家族が勢ぞろいして、作品への思いを語った。
映画は、1970年代に難病の次女を救うため私財をなげうって人工心臓の開発に取り組み、次女の死後、現在も使用されるカテーテルを発明した父親の奮闘と、支えた家族の姿を描く。
父親の宣政を演じた大泉さんは「宣政は自分の父親と同世代。なせば成るの精神で不可能に挑戦した強さがある」と説明。「次女は父親に『自分の命はもういいから、たくさんの人を救って』と望んだ。どうしたらその一言が言えるのか。娘を亡くすだけの物語ではなく演じる意義があると思った」と出演の動機を明かした。菅野さんは「自分も子育て中だが、家族そろって食事する幸せは当たり前じゃないと改めて思った」と語った。月川監督は「世界で使われる医療器具を、町工場の経営者が開発した。実際の出来事を知るにつれ、伝えたいとのめり込んだ」と撮影を振り返った。映画は6月14日に全国公開される。【勝田友巳】
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