沖縄JAZZ協会(OJA、喜納正香会長)の米寿祝コンサートが17日、浦添市のアイム・ユニバースてだこホールであり、沖縄ジャズ界の重鎮でいずれも90歳近いドラムスの上原昌栄、ボーカルの齋藤悌子ら4人の現役ジャズメンが出演した。戦後間もない時代から70年余り、卓越した技とフィーリングを存分に発揮し、聴衆を沸かせた。

 出演したのは上原、齋藤のほか、アルトサックスの松川光吉、ドラムスの金城吉雄のいずれも今年88歳、89歳となった面々。高校時代に吹奏楽(松川、金城)や父親の琉球古典音楽(上原)をきっかけに音楽に関心を持ち、米軍基地内のクラブなどでキャリアを始めた。現在も定期的にライブハウスで活動している。

 米寿コンサートは「OJAとして大先輩の長年の活躍に誇りとあやかりの思いを持ち、若いプレーヤーを発掘し、育てよう」(喜納会長)と企画された。

 重鎮らのステージは、メンバーを入れ替えて若返ったOJAジャズオーケストラをバックに「かぎやで風」でスタート。松川がアルトサックスで変拍子が心地いい「Take Five」を披露すると、上原が「うちな~Beat」「Swany」で迫力あるドラムスで魅了。数分に及ぶドラムソロは圧巻で、聴衆も指笛や手拍子で快演に応えた。

 齋藤は張りのある伸びやかな声で、「明日に架ける橋」「ダニーボーイ」などの哀愁あふれる楽曲を金城らのドラムスに乗せて歌い切った。

 終曲は「世界音楽めぐり」と題し7曲をメドレー演奏。松川のソロのほか、上原、金城が互いに競い合うようにドラムを打ち鳴らすツインドラムに盛大な拍手が起こった。(編集局付・上間正敦)

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