将棋の女流棋士、西山朋佳白玲(29)が、東京都渋谷区の将棋会館で指された棋士編入試験第1局で高橋佑二郎四段(25)に勝ち、白星スタートを切った。際どい終盤戦を制した直後、西山白玲は記者団に「負けでもおかしくなかった。幸運な面も大きかった」と振り返った。終局後の主なやり取りは以下の通り。
できることはやってきた
――7月4日に受験を決断して以降の2カ月間、どう過ごしてきたか。
西山白玲 今日までに自分のできることはやるつもりで過ごしていた。
――高橋四段にはどのような印象があったか。
◆受け将棋の居飛車党という認識でいた。難しい局面で力強い手を指して勝負強さを見せる将棋が多いと思っていた。
――本局の駒組みは。
◆一手一手難しかった。少し模様を張れている局面もあったが、形勢は好転はしていないと思っていて、大きく崩れないように指すことを意識していた。
――(74手目の)6二金打の局面はどう感じていたか。
◆実戦的には難しいが、見えない手が飛んでくると苦しいと思っいた。本譜も端攻めが想像以上に厳しくて、正しくは分からないまま指しているところもあった。
気が抜けない難しい将棋
――(90手目の)9七角に成算はあったか。
◆しょうがないかなと。本譜も負けでもおかしくないと思った。
――際どい終盤戦だったが勝ちが見えたのは。
◆最後まで分からなかった。(122手目に)6三玉と逃げたあたりで、寄り付かない形かなと思った。
――どのような一局だったか。
◆ずっと気が抜けない難しい将棋だった。少しずつ苦しさは意識しながらも、幸運な面も大きかった。
第2局の相手は……
――初戦を白星でスタートした。
◆(試験官の)5人それぞれ全然違った武器で四段になった方々なので、またここから一局一局準備して、当日、全力を尽くせるように過ごすしかないのかなと思う。
――10月2日の第2局の試験官、山川泰熙四段の印象は。
◆正統派の居飛車党、実力者という印象。目の前の一局一局を頑張りたい。
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