囲碁の国際棋戦「第10回応氏(おうし)杯世界選手権」五番勝負の第3局が8日、中国・上海で打たれ、一力遼本因坊(27)が謝科九段(24)に勝ち、3連勝のストレートで初優勝を飾った。主要な世界戦で日本勢が優勝したのは、2005年のLG杯の張栩九段以来で19年ぶり。
応氏杯は1988年に創設された国際棋戦で、4年に1度開催。今大会は、日本や中国、韓国、台湾などの棋士58人が参加した。一力本因坊は本戦1、2回戦で中国代表の棋士を破り、世界チャンピオンの経験を持つ柯潔九段(中国)との準決勝三番勝負に進出。第1局に敗れたが、第2、3局に勝ち、2勝1敗として決勝五番勝負出場を決めた。
決勝は8月に開幕。第1局は大接戦の末、1目差で勝利。第2局は中盤の難解な局面での読み合いを制して快勝していた。
一力本因坊は仙台市出身で、2010年プロ入り。20年に初の7大タイトルの碁聖を獲得。22年に棋聖、23年に本因坊と天元を獲得して初の3冠となる。24年に棋聖3連覇、本因坊2連覇を達成して現在も3冠を堅持。河北新報社の一力雅彦社長の長男で、同社取締役も兼務している。【武内亮】
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