優れた調査報道を顕彰する第4回調査報道大賞が発表され、関西テレビが2017年から取材を続ける『揺さぶられっ子症候群を検証した一連の報道』が、映像部門で奨励賞を受賞しました。

関西テレビがこの賞を受賞するのは初めてです。

関西テレビは2017年以降、「揺さぶられっ子症候群(SBS)」の医学的根拠を検証する取材を継続。

「検証・揺さぶられっ子症候群」シリーズとして、『ふたつの正義』(2018年)、『裁かれる正義』(2019年)、『引き裂かれる家族』(2023年)のドキュメンタリー番組3本を制作し、多くのニュース、特集も放送してきました。

■選考委員「虐待冤罪被害の全貌を緊迫感のある映像で明らかにした」と評価

選考委員は、授賞理由について「乳幼児の脳の受傷を虐待による揺さぶられっ子症候群と直結されるマニュアルの妥当性に疑問を呈した。当事者家族やマニュアル作成を主導した小児科医に徹底取材し、虐待冤罪被害の全貌を緊迫感のある映像で明らかにした」としています。

 調査報道大賞は、ジャーナリストらで作るNPO法人「報道実務家フォーラム」とスローニュース株式会社が主催し、調査報道の社会的意義を広めるとともに、現場で取り組む取材者を励ますために設立された賞。第4回目となる今回は、91作品の応募・推薦があり、報道実務家による投票と選考委員会の審査を経て6作品が選ばれました。

 選考委員長をつとめたジャーナリストの江川紹子さんは「今年も、多くの力作が集まり、その中から審査員が議論を重ねて大賞を含め6作品を選出しました。これらの調査報道がなければ、私たちは大事な事実を知ることができずにいたでしょう。手間と経費と時間をかけ、今もその仕事に取り組んでいるメディアやジャーナリストに、心からの応援と期待を表します」とコメントしています。

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