松江の大名茶人・松平不昧公ゆかりの茶道具など、茶の湯にまつわる名品を一堂に展示した企画展が松江市の島根県立美術館で19日から始まりました。

江戸時代中期に活躍した絵師、尾形光琳の「躑躅図」。なだらかな線とツツジの紅白が際立つ構成で、シンプルでありながら洗練された作品です。
茶道具の一つ「茶杓」。室町時代の茶杓削りの名手・珠徳によるもので、竹ではなく象牙で作られています。

松江市の島根県立美術館で19日から始まった企画展「畠山記念館名品展ー松平不昧ゆかりの逸品と琳派ー」。茶道具を中心に絵画や陶芸品など約1300点の古美術品を所蔵する畠山記念館の名品の中から、松平不昧公ゆかりの品や日本美術の流派の一つ「琳派」の絵画など約70点を前期と後期に分けて展示します。

自然な赤と黒の色合いが特徴的な茶入。重要文化財「唐物肩衝茶入銘油屋」は、不昧公が「天下の宝物」と定め、参勤交代の道中も持ち歩くほど大切に所蔵した逸品です。

畠山記念館・水田至摩子学芸課長
「普段カタログでは見られない角度から、こんな表情だったんだとか、そういうことが会場に来ていただけると分かると思いますので、ぜひ会場で作品と間近に接していただきたい」

この企画展は、会期途中で作品を入れ替え、6月10日まで開かれています。

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