山田昌さん=2009年4月撮影

 俳優の山田昌(やまだ・まさ、本名・天野昌=あまの・まさ)さんが16日、肝細胞がんのため死去した。94歳。通夜は18日午後7時、葬儀は19日午後1時、名古屋市千種区内山1の19の22の平安会館今池斎場。喪主は次女小田ひさ英(おだ・ひさえ)さん。

 愛知県常滑市生まれ。1949年にNHK名古屋放送劇団に入団。85年に夫で俳優の故天野鎮雄さん(昨年11月死去)と劇団「劇座」を結成した。

 植木等と夫婦役を演じた代表作のドラマ「名古屋嫁入り物語」で名古屋の言葉を使ったことから、「名古屋弁俳優」として有名になった。高視聴率だったことからシリーズ化され、98年の10作まで続いた。テレビドラマや舞台、映画で幅広く活躍し、「鎌倉ハム」のテレビCMでもおなじみだった。

 社会派作品にも精力的に出演し、原爆を題材にした映画「黒い雨」(89年)には商店のおかみ役で出た。志願して出番のない原爆投下シーンに立ち会い、撮影を手伝った経験は、朗読劇「この子たちの夏」など後の芸に生かされた。

 2005年に結成された「あいち女性九条の会」の代表の一人に。夫婦で戦争を題材にした舞台に出演するなど反戦を訴え続けた。

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