観光誘致の効果にも期待です。佐賀を舞台に撮影されたある国のドラマが爆発的な人気となり、このほど続編の撮影が行われました。現地の人気俳優やスタッフが語る佐賀の魅力とは?

飛び交っているのは聞きなれない言葉…マレー語です。
これは東南アジア・マレーシアの人気ドラマの撮影現場。
県内各地で撮影に臨んでいました。

【ウミ・サルワナ監督】
「多くの場所で撮影したい。唐津の浜野浦の棚田、呼子の朝市、七ツ釜など」

ラブコメディ「FromSaga WithLOVE」は佐賀を舞台にマレーシア人の男女の人生を描いています。
嬉野や有田などで撮影した初回作を、マレーシアで月に400万人が視聴する動画サイトで配信すると、マレーシア国内で2カ月連続1位を獲得する大ヒットに。
続編が決まり、5月から県内8つの市町30カ所で撮影が行われました。

その顔触れも豪華で、おっちょこちょいな主人公・カルマを演じるのは、国内の賞レースを席巻し今マレーシアで最も勢いのあるシティ・カディジャ。
佐賀大学の留学生・ビアンカ役には、今年最も人気のある連ドラ女優に選ばれたソフィア・アルバラクバが出演。
トップ俳優が集結しているのも人気の理由です。

続編となる今回は佐賀大学の留学生2人が、ゼミで発表する”佐賀の魅力”を探し求め、主人公・カルマたちと県内を巡ります。

「うーんおいしい」

この日は呼子朝市の撮影でイカやサザエなど地元の海産物を食べ歩きます。

【主人公カルマ役 シティ・カディジャ】
「マレーシアでは日本と違って砂糖をかけて干物のイカを食べる。サザエは身がつまっていておいしい」

【ビアンカ役 ソフィア・アルバラクバ】
「サザエは大好きなエスカルゴに似ていておいしい。イカはマレーシアのものと比べて肉厚でおいしかった」

市場での撮影に地元の人は…

Q.「外国人はよく来る?」
【市場の店員】
「多いです。中国系、タイとか台湾とかそういったところから多いです。マレーシアからも来てもらいたいですね。私たちはみれないんでしょ、残念」

Q.「マレーシアの観光客増えるのでは?」
【市場の店員】
「増えるといいですね」

今回の撮影を誘致したのは県フィルムコミッション。
海外ではこれまでにタイとフィリピン12作品の映画やドラマを誘致しています。

2014年にタイ映画の舞台となった祐徳稲荷神社は聖地化し、タイの観光客は増え続け25倍の、1万人になるなどその影響は大きく、コロナ禍前の5年間で外国人観光客は1.5倍ほどに増加しました。
再び東南アジアの撮影誘致に力をいれています。

【県フィルムコミッション 楢崎政彦係長】
「コロナ禍をあけて撮影ラッシュがいま続いている。なかなかこういうことはないと思うので、1つ1つ大事にして次に繋げたい。佐賀のことを気に入っていただければより広げられるのかなと思い東南アジアを選んでいます」

南国気質で温厚で明るくマイペースというマレーシア人。

国民の半数がイスラム教を信仰するマレーシア。
一日の撮影前には祈りを捧げます。
一見とんかつに見える弁当は、豚肉が禁止されているため牛カツに変更。
また飲酒も禁止されているため、交流の場でも机には水が並びます。
日本ではなかなかない光景です。

【留学生ハドリ役 ハン・ハキーム】
「伊万里牛は世界で1番おいしい」

【カメラマン ボム役 フィミー・ドン】
「和牛・唐揚げ・緑茶がおいしい」

今回の撮影では有明海の干潟も利用されました。
20人にのぼるスタッフは足までつかり泥だらけに…マレーシアにはもちろん干潟はありません。

【主人公の恋人シャム役 イクマル・アムリー】
「干潟に入ったのは初めてで興奮した。入る前は怖かったけど、入ったら意外とリラックスできてすごくいい気分になった」

【リポート・堀竜泰】
「波戸岬の美しい海をバックに、これからドラマのクライマックスとなるシーンの撮影が始まります」

最後に佐賀の思い出を残そうと夕日を眺めに波戸岬に訪れる主人公たちですが…夕日が沈む前に撮影を終えるため監督は走って現場に。
ロマンチックなシーンの舞台裏では分刻みのドタバタ劇もありました。
そして3週間のハードなスケジュールを乗り越え撮影は4日、2人が着物で記念写真を撮るシーンでクランクアップ。
この秋の配信に向け、これから2ヵ月かけ編集が行われます。

【主人公カルマ役 シティ・カディジャ】
「バルーンに乗ることができてすごくよかった。佐賀が故郷のように好きになった。次回はカルマ役としてではなく私自身として佐賀に戻ってきたいと思う」

【ウミ・サルワナ監督】
「佐賀に来るたびに新しい発見がある。穏やかでゆっくりと時間が流れていてシンプルだけどきれいなところがたくさんある」

マレーシアドラマ「FromSaga WithLOVE2」は今年の秋東南アジアや中東など16の国と地域で利用される動画配信サイト「Viu」で配信を予定しています。
日本では見ることができないそうですが、多くの人に見てもらって佐賀にも遊びに来てもらえるといいですね。

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