三重県鳥羽市の老舗旅館「戸田家」で30日午前10時に始まった第79期本因坊決定戦五番勝負(毎日新聞社・日本棋院・関西棋院、大和証券グループ特別協賛)の第3局。開始30分で50手まで進むハイペースの中、午前10時半、一力遼本因坊(26)と余正麒八段(28)の両対局者におやつが出された。
戸田家は4種類のメニューを用意。その中から一力本因坊は「伊勢茶プリン」、余八段は「フルーツの盛り合わせ」を注文した。戸田家での本因坊戦は、前期に続いて12回目となる。本因坊文裕(35)=井山裕太王座=に一力本因坊が挑んだ昨年の第7局は、夏も盛りの7月中旬に行われたが、今期は初夏。地元産の抹茶を混ぜたプリンなど、季節感を大事にしているという。
フルーツの盛り合わせは、キウイやスイカ、メロン、ドラゴンフルーツなど。キウイは中が赤みを帯びたルビーレッドという品種だ。「おいしさはもちろん、見た目にも気を配っています」と担当者は言う。
午前中は対局室の障子が放たれ、対局者からも広がる海が見える。大一番に対局者がリラックスしつつ、集中して臨めるよう、心配りがされている。【最上聡】
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