世界で今、競技人口が増えている「ドローンサッカー」はプラスチックの球体の中のドローンを操ってゴールを競う「空中のサッカー」。テレビ新広島の中西敦子アナウンサーは広島のチームの一員として、韓国での国際大会に出場した。

初めて国際大会に出場

韓国の会場は、国際空港もある第3の都市・仁川(インチョン)。中心部にあるドローンサッカーの会場は鮮やかな照明で彩られていた。

韓国・仁川(インチョン)の会場
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今回の国際大会には、世界21の国と地域から1500人を超える選手が集結した。

アメリカチーム メンバー:
楽しみだよ

韓国で誕生したドローンサッカーは5人1組でフィールドの外からドローンボールを操り、円型の相手ゴールを多く、くぐり抜けた方が勝ちとなる。

守りはゴール前で相手ドローンをはじくなど、空中で勢いよく機体がぶつかり合い、地面に落ちてしまうこともしばしば。攻守の連携が勝敗の鍵を握る、新しい戦略型チームスポーツだ。

中西アナウンサーが所属しているのは「ひろしまワークスチーム」で、呉青山高校・ドローン部の高校生2人と社会人3人のチーム。国内の大会に出たことはあったが、国際試合は初めて。

ドローンボールの大きさは大小2種類あり、まずは大きいクラスの直径40センチで、同じ日本のチームと対戦。相手は大阪の摂津市・星翔高校チーム。

グループリーグで1位になれば決勝トーナメントに進むことができる。「ひろしまワークス」は攻撃陣の高校生2人が落ち着いてゴールを連発。守備の中西アナウンサーも果敢に相手に体当たりし、要所で失点を食い止めることができた。

結果は…、15対10で「ひろしまワークス」の勝利!記念すべき世界の舞台で白星スタートを切ることができた。

中西敦子アナウンサー(左)

中西アナウンサー:
1勝目どう?勝って
ひろしまワークスチーム・三貝勇斗さん(高校1年):
やっぱり、うれしいというのと、勝った実感があまりないとうか…

ひろしまワークスチーム 脇祥悟さん(ソルコム所属):
しっかりと相手のストライカーの攻撃を守れたのが大きかったかなと思いますので、次の試合以降でも発揮できるように頑張っていきたい

ドローン先進国 韓国 5000機で夜空にドローン・ショー

韓国はドローンの開発を国をあげて進めており、日本以上に多種多様なドローンがすでに社会に普及している。

大会期間中はインチョンの夜空にドローンが幻想的な光景を描き出した。5000機のドローンを使った光の祭典「ドローンショー」。

ドローンから花火が出るという、手の込んだ仕掛けも披露された。

中西敦子アナウンサー

中西アナウンサー:
ドローン1つ1つから花火が出ていてすごく煌びやかですね。夜空が1枚のスクリーンになったかのような大迫力に心が踊りました

海外チームに初めて挑む

「ひろしまワークス」としては初めての国際大会、フィリピン・チームとの対戦は、中西アナウンサーにとって、記憶に残るものとなった。

青い機体がひろしまワークスだが、赤いフィリピン・チームにどんどんゴールされ、苦しい展開となった。高校生2人が諦めずゴールに向かったが、追いつくことはできなかった。

惜しくも負けたが、フィリピン・チームのタビビさんからは温かい言葉をかけてもらった。

フィリピンチーム・タビビさん:
とてもいいディフェンスだったよ。とても驚いたよ。君の機体が体当たりしてきて2回も地面に落とされたんだ。すごいよ。おつかれさま

これに先立つ中国や香港との対戦では、ゴール前で複数の機体が留まり続け得点させない「ホバリング戦法」や、巧みな操縦で次々とドローンボールを押し込むなど、テクニックの差を見せつけられる形となった。

世界水準との壁を実感する結果となり、直径20センチ、40センチどちらのクラスも決勝トーナメント進出はかなわなかった。

ひろしまワークスチーム・三登柚貴さん 三貝勇斗さん(高校1年):
あまりいい結果には終わらなかったんですけど、自分たち的には達成感はあります。日本ではまだ流行っていないので、得た経験を色んな人に伝えていきたい

中西アナウンサー:
世界の舞台を見たという経験が日本でもすごく生きてくると思うので、練習をまた頑張ります

2024年8月には広島県で初の大会が、2025年10月にはワールドカップが韓国で予定されている。

(テレビ新広島)

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