「愛が、突然降ってきた」とコピーが躍るチラシに乗せられ、愛に降られてみたいものだとウキウキと鑑賞。想像の斜め上をいく展開で「それは愛か? 大丈夫か?」と突っ込みながら、ウキウキはハラハラに変換しそう。
スランプの続く作曲家と、敏腕精神科医なのに悩み多き妻。賢過ぎる息子は親の期待のはるか遠くにいて、つかみどころがない。何が不満というわけではないのに、何かが足りない。
ぜいたく言うんじゃないよと、不足ばかりの身としては毒づきたくもなるが、これが犬の散歩中の想定外の出会いから急展開を見せ始めるからびっくり。人生は選択の連続。確実な方法なんて存在しないのであれば、自分自身の納得と責任の元に「幸せ認定」をした方が良さそうだ。ハラハラは残るが、息子カップルの冷静な分析に思わず笑みがこぼれる。(スターシアターズ・榮慶子)
◇パレットで5月17日から30日まで プラザハウスで31日から
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